つながるをつくる。株式会社グラコネつながるをつくる。株式会社グラコネ

勝手にGracone対談

勝手にGracone対談

株式会社アニマリアル代表取締役

2010年、The London Central Saint Martins College of Art and Designに留学。写真や3DCGをメインに、手描きや特殊メイクなど様々な手法を用いてビジュアルデザインの表現を追求。 「劇場版銀魂」のリアル化ビジュアルを始め、本能寺では原哲夫氏の個展に参加、「いくさの子」の信長をリアル化。現在は曽田正人氏の新作「テンプリズム」のリアル化ビジュアル、真島ヒロ氏の「フェアリーテイル」では月刊フェアリーテイルマガジンにてリアル化巻頭グラビアを連載中。2014年にはジャパンエキスポに招待され、20,000人を動員。

雅南ユイ

切ないトランス曲を特徴とする中性3人組ユニット「YUIMINO+」のメンバー。2008年に世界コスプレサミットにて日本一、世界第3位の成績を収め、世界を舞台に活躍するコスプレイヤーに。現在はコスプレを世界に発信する会社「株式会社ONIGIRI+」の代表取締役も勤め、コスプレイヤーを使ったプロモーション戦略で各メディアを賑わせている。最近はEDMのDJとして各国のイベントで名を馳せている。

クールジャパンと藤本が繋ぐお二人の関係

藤本真衣

今日の『勝手にグラコネ対談』では、日本の漫画を超リアルに再現するアニマリアルというグラフィックデザインで有名な市さんと、漫画のキャラクターになりきるコスプレイヤー、その日本代表とも言える雅南ユイさんをグラコネします。以前からお二人の国内外での益々のご活躍を拝見し、早くグラコネしたい!と前々から目論んでいました。
今日は念願だったお二人のグラコネ。日本が誇るサブカルチャーの世界、その第一線で活躍されるお二人にクールジャパンの今を語っていただき、さらに漫画・アニメのちょっとディープな世界を垣間みることができればと思います。それではよろしくお願いします!

僕がこの世界にはまったキッカケは、ドラゴンクエスト3というゲームでした。そのCMが実写だったんですけど、当時の僕にするとむっちゃリアルだったんですよ。根本はそこ。ドラクエシリーズは未だに実写CMを続けてるんですけど、格好いいなぁって思いが今も続いてます。

 
僕が大人になっていくと共にゲームも進化していって色んなゲームの始まりにオープニングムービーっていうのが付くようになったんですけど、そのクオリティがまた高くて、そういうのを作りたいと思ったんです。 でも時が経って、ハリウッドが僕の大好きな作品を実写化したんです。その出来映えの悪さにある意味、怒りを覚えちゃって。オレが作ってやるってなったんです。
 
©真島ヒロ・講談社 / ANIMAREAL ANIMAREAL【FAIRY TAIL"NATSU"】 この作品ができるまでのメイキングムービーはこちら そりゃあ映像ならハリウッドレベルの物を作るのは難しい。でも切り取られたワンシーンなら、絶対に負けないと思って勝手に実写版グラフィックを作りました。これが僕の作品第一号になりました。 アートだから自分を出せるでしょう。デザインの仕事ならそれは難しい。クライアントの欲しい物を作ることに注力しちゃうから。そうするとやっぱり足りないんです。アート作品は自由につくらなきゃ。
雅南ユイ

わかります。私も経営者としてコスプレの衣装を作るのに、クライアントと言うか、お金を払ってくれる人の要望に応えなきゃってなって、我慢したり、あきらめたり、自分を曲げなきゃいけない所もあって、それをコントロールする難しさってありますよね。

藤本真衣

ユイさんがコスプレをやろうと思ったキッカケっていうのは、何でした?

ユイ

宅コスって判ります?イベントとかでコスプレをするんじゃなくて、家でコスプレして写真を撮ったりするんですけど、当時、引っ込み思案で引きこもり気味だった私に数少ない友達が衣装を貸してくれて、それで初めてコスプレをやってみたんです。そしたら凄く楽しくて(笑)

ユイ

見た目が変わる様にそこに明るく変わった私がいて、イベントにも参加するようになったんです。すると友達もどんどん増えて、コミュニケーションもとれるようになって、こんなに素敵なことはないって思ったんです。で、今の仕事が日本全国のコスプレイヤーたちをプロデュースしたりする会社をやってるんですけど、私もずっと原点からの延長線上にいますね。

海外から見る日本ってどんな印象?

藤本真衣

お二人とも海外で活躍されていると思いますが、ジャパニメーションとか、日本の漫画やアニメ、ゲームなどが世界中に認められている中、クールジャパンという新たな価値を持った今の日本についてどんな印象をお持ちですか?

ハリウッドセレブに憧れる日本人がいるように、向こうでは日本のコスプレイヤーに憧れている人がいっぱいいますよね。ユイさんもすごい憧れられているよね。

ユイ

海外に普通に行くと英語がしゃべれなくて寂しい思いをすることもありますけど、コスプレの仕事で行くと向こうが日本語で話しかけてきてくれるのが凄いなって思いました。一生懸命覚えた日本語を聞いて欲しいって(笑)海外では非常にコスプレの地位って言うのかな、扱いが高いんですよ。

日本人って言うだけで、信用度が凄く高い所からスタートするんですよね。僕なんかもナメられたことがないもの。 日本のサブカルチャーはどこにも負けないと思います。 世界にはコミックとバンドデシネとマンガ、大きく分けてこの3つの漫画のジャンルがあるんだけど、少年少女に圧倒的に人気なのは、やっぱりマンガですものね。

藤本真衣

バンドデシネ?コミックと漫画も違うジャンルなんですか?

バンドデシネっていうのはヨーロッパの漫画。背景までキチンと描かれているのが特徴かな。コミックは『Xメン』みたいなやつね。これもフルカラー。しかもリアルに描いてるからアトムみたいな髪型のキャラは出てこないですよ。漫画みたいにモノクロで、しかもいろんなジャンルが週刊誌として一冊で読めるのは日本だけ。毎週毎週、レベルの高い漫画が読める日本ってのは凄いことですよ。

誇るべきは日本人の気質だと思う

ユイ

日本食も海外でブームになっていて、いろんな国で食べられますね!やっぱり日本食は繊細な味が出せるので人気なんですかね。きめ細やかにものをつくれる所は日本人の誇れるものだと思います。海外の人はみんなYESかNO。タテマエとホンネっていうのは日本独特の文化で、それが嫌だっていう人もいるんですけど、私はすごくいいと、かわいいと思うんです。どっちか判らない応えも楽しいと思う。

勤勉さっていう部分においては本当に判るね。ヨーロッパの人たちとか、みんな休みのために働いているんだもん。フランス人にどうやったらあなた以上にグラフィックが上手くなるか聞かれたことがあるけど、僕は「今のままじゃ一生かかっても無理」って答えました。だって彼が土日のために働いて、夕方にはバーにいるのに対し、僕は一日20時間近くグラフィックやってるから。勝てるわけないでしょ?自己犠牲の精神とか、ストイックさとか、これも日本独特のものだよね。

藤本真衣

お二人の気質や頑張りが、これぞ日本人として見てもらえると思うと何だか嬉しいです。すごく誇らしい気持ちになっちゃいますね。次はお二人の今後の展望をお聞かせいただけますか?

まだまだ未整理のコスプレ界を整理していきたい

ユイ

コスプレって版権の問題で言うととってもグレーな部分が多いんです。それで悩んでいる子たちも沢山います。そういう子たちのために何かを作っていきたいですね。それは凄く難しいことなんですけど、今、国際弁護士さんを交えて一生懸命に勉強しています。

文化となるような新しい何かをつくりたい

藤本真衣

今日お話させていただいて、お二人と何か出来たらいいなぁって考えてたら思いついちゃったんですけど、3人で本気の日本食料理店を海外に出せたら楽しいと思いません?

ユイ

いいですね!海外に行くと本当に日本食が口恋しくなる。もっと増えて欲しいと思います。とにかく海外では日本食が高い。もっと気軽に食べれる店にしたいですね。

日本人がやる本物の日本食の店は人気でるしね。僕もロンドンに行った時、お好み焼き屋によく行った。

ユイ

私もパリでラーメン屋さんによく行きました(笑)

すごい偶然。その店か判らないけど、僕の友人がそのエリアでラーメン屋として働いてました(笑)

藤本真衣

ショップのデザインとかを市川さんにやってもらって、そこで働く人をコスプレイヤーにしてユイさんに橋渡ししてもらう。すごい人気店になりませんかね?私が運営の方を担当しますんで、ぜひ実現しましょう!

じゃあ、実現できたら僕、ロゴつくりますよ。すっごいリアルな感じで(笑)

藤本真衣

お二人にお会い出来てまた夢が広がりました。本日はどうもありがとうございました。お店のコンセプトとか決まったらまた連絡しますね!

左から雅南ユイ 、藤本真衣、市

グラコネ藤本の本が出ました

人生を変える
「繋がりの法則」
人脈から一歩その先へ

藤本 真衣 (著)

セルバ出版

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馬渕 邦美 (著, 監修),絢斗 優 (著),藤本 真衣 (著)

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