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勝手にGracone対談

勝手にGracone対談

池田貴将

2014年上半期ランキングで、ビジネス書部門6位にランクインした『覚悟の磨き方』著者。ビジネスの成果を上げる「実践心理学」と、東洋の「人間力を高める学問」を統合した独自のメソッドを開発。東洋思想の研究にも余年がなく、最も感銘を受けた吉田松陰の志を継ぐことを自らの使命とされています。

渡部麗

愛犬の伊之助と共に歴史ポップメディア「レキシズル」を展開。小学生の頃に零戦と戦艦大和に魅せられ歴史の世界に目覚め、テレビやラジオのパーソナリティーとして多数出演するなど歴史クリエイターとして精力的に活動中。尊敬する人物は吉田松陰。好きな作家は司馬遼太郎。

吉田松陰の魂を継ぐお二人!

藤本真衣

今日の『勝手にグラコネ対談』では、リーダーシップ・行動心理学研究者の池田貴将さん。そして歴史好きの交流活性プロジェクトを展開されている渡部麗さんをグラコネします。
お二人を繋ぐ共通点は、幕末を語る上で欠かせない明治維新の精神的指導者、吉田松陰。お二人が惚れた吉田松陰という存在を、まるで幕末期の再来のようなこの平成の世に熱く語っていただきたいと思います。それではよろしくお願いします!

池田

真衣さんは今回のために「竜馬がゆく」を読んで歴史を勉強してきたんですよね。

藤本真衣

ええ。来年には吉田松陰の妹「ふみ」の人生を描いたドラマも始まりますし、ちょっとだけ“歴女”になっておこうかなぁって思って(笑)とても面白かったので、今日お二人に吉田松陰の生きざまについてお聞きできるのを楽しみにしてきました。

渡部

ボクも池田さんの「覚悟の磨き方」を読んで勉強してきました(笑)まさに吉田松陰先生の教えが詰まっていて深く感銘しました。“志(こころざし)”を感じますよね。“志”って考えれば考えるほど難しいけど、誰にでも持てるものだし、生きる上で絶対に必要なものだと思う。

池田

その"志"について書かれたものが、松陰先生が30年の生涯を終える時に残した『留魂録(りゅうこんろく)』です。『留魂録』は、処刑される前の日に牢獄の中で書いた遺書で「明日にはボクは死ぬけど、こんなにも気持ちが穏やかなのは今まで学問を積んできたからです」というふうに始まるんですけど、まさにこの時代に必要とされた精神、“志”について書かれています。

藤本真衣

明日には死ぬってわかって、したためた書ですから、想像するだけで壮絶ですね。維新の指導者となる人材を教育した人だから、きっと熱い想いが書かれていたんでしょうね。

渡部

ちっちゃい頃から兵学の先生として育ってきているから、早熟っちゃあ早熟だけど、30歳の若さであれを書いたのは凄いよねぇ。

池田

えぇ、あそこまで腹をくくれるのはすごいです。人の一生を穀物の四季に例え、何歳で死んだとしても撒いた種は絶えず実りを迎えるって最後の方に書いてあるんだけど、この言葉にボクは強く心を打たれました。

渡部

池田さんは、まさに『留魂録』を実践してますよね。著書の「覚悟の磨き方」に感じました。多くの人に吉田松陰の入門書として読んでもらいたいです。

マニュアル本にはしたくなかった

池田

「覚悟の磨き方」の企画が持ち上がった時に、出版社さんに今の時代は決断できる人がいないから、決断マニュアルみたいなのをつくろうって言われたんです。でもマニュアルって想定内の時にしか使えないじゃないですか、ボクは想定外の時にパワーを発揮するのが「学び」だと思うから、単にマニュアル本は書きたくなかったんです。160年前に黒船が来た時も幕府のリーダー達はみんなフリーズしちゃって何にも出来なかったじゃないですか。吉田松陰先生は違う。自分の理論で行動したんです。ボクはそんな松陰先生のパワーを書きたかったんです。

渡部

うんうん。いちばん大事なことは実行力。

池田

でもボクが松陰先生の教えについて書くのもおこがましいじゃないですか。いろんな幕末好きな人たちに怒られるんじゃないかと。で、最初は断ったんですけど、そしたら出版社の人たちに売れないから大丈夫って(笑)

藤本真衣

売れちゃいましたね(笑) 私にはちょっとハードルが高いかなと思ってましたけど、お話を聞いていて読んでみたくなりました。

池田

あはは。何を学んだら立派になれるんだろう、成功するんだろうってボクが悩んでいた時に、松陰先生の書に活を入れてもらったので、その活を自分への覚え書きとして書いた本です。

実は歴史の授業で落第しそうだった?!

藤本真衣

渡部さんは歴史をクリエイトする面白い事業を展開してますよね。

渡部

歴史って、まず字面からして難しそうじゃないですか。本当はとっても面白いのに。ボクはごく普通の人に楽しんでもらうために歴史をポップ化しようとしています。ボク自身、歴史の授業がつまんなくて、サボりすぎて落第しそうなほどだったんですよ。

藤本真衣

ホントですか(笑)

渡部

ホントホント。歴史って暗記科目のイメージが強過ぎて、嫌いになっちゃう人が多いじゃない?ボクはそれを何とか変えたくて。

池田

ボクは吉田松陰が好きだから、スポットを当てて話してますけど、渡部さんはいろんな歴史上の人物を知っていて、なおかつ松陰先生についての話が全部返ってくるからすごいですよね。歴史の授業がダメだったなんて信じられないです。

渡部

歴史の授業はダメだったけれど、司馬遼太郎の小説なんかで歴史上の偉人たちと出会い、面白いなぁ楽しいなぁって思えてきて、歴史がどんどん好きになったんです。そんな『歴史を自由に楽しむ』ことを少しでも世に広めるお手伝いができればなぁと思っています。

藤本真衣

私にとって、ありがたいお話ですね。私も偉人たちのパワーを吸収していきたいです。

渡部

歴史ってのは等しく全部覚えなきゃいけないって感覚があるけど、そんなことはぜんぜんないんですよ。点から始める。そこから広がっていきますよ。一人好きな人物を見つけて掘り下げていけばいい。歴史上の人物はみんなドラマチックですしね。ロマンがあります。きっと面白い奴が見付かりますよ。

池田

ボクは今の世の中でキーワードとなるのが「覚悟」だと思うんです。幕末の志士たちが持っていたあの「覚悟」。そういうことを普通の人が楽しむ感覚で吸収できれば、それはすごいことだと思います。

渡部

“志”って置き換えてもいいね。今は情報を集めるのに不自由しない時代。その代わりどうしても自分で考える力が弱まってきている。幕末の志士たちは違った。情報を得るために血相を変えて走っていたし、迷いながらも考えて行動していた。ホントにすごい時代だったよねぇ。

池田

明日には死ぬかも知れないって思う時代ではないけれども、そうした“志”を持って生きなきゃ、何も残すことは出来ないですものね。

維新の志士に女あり

藤本真衣

明日には死ぬかも知れない」と思う時代・・・。
やはり私は一応女なので、女の気持ちになって幕末を考えたんです。

池田

一応ね。(笑)

藤本真衣

はい。(笑)
例えば、幾松。
幾松は二条大橋の橋の下で身を隠していた小五郎に、毎朝ご来光を拝むフリをして橋の上からおにぎりを投げていた」という逸話がありますよね。
毎日、毎日、どんな思いだったのかなって。
LINEの既読スルーで我慢できない私からすると、本当に辛抱強くて素敵だなと思います。毎晩、毎晩、朝が来るまできっと心が張り裂けそうだったんだろうな。

・・他に、幕末の女にスポットを当てた大好きなシーンがあるのですが、聞いてもらえますか?

渡部

歴史大嫌い!と言ってたのに、今日はノリノリだね。

藤本真衣

すっかり歴史好きになってますからね。(笑)

藤本真衣

新撰組が、探索に来て、幾松のそばにあった大きな長持の中に小五郎が隠れていると疑い「見せろ!」と迫った時「ここには下着が入ってて、赤の他人の男に見られたら死ぬほど恥ずかしい・・。見ても良いですが、何も無かった時は切腹してくださいますか。」 と返したエピソード。
女の弱さを強さに変えるエピソード。嫌いじゃないです。愛する人を守る為にとった行動。頭もキレてかっこよすぎる。
そして、これも歴史好きな方からしたら有名な話かもしれませんがおりょうが、異変に気づき、お風呂から裸で飛び出して龍馬に危険を知らせたシーン。グっときます。

まさに”維新の志士に女有り”

渡部

真衣ちゃんも、"平成の志士に女有り"を目指してください(笑)

藤本真衣

そうですね!!目指します!!(笑)

これからも切磋講究の精神でありたい

渡部

いやぁ今日は本当に真衣ちゃんに池田さんとグラコネしてもらって良かったと思ってる。松陰先生の“志”について延々と考え続けていくループの中で、お会いできて重要なヒントをもらった気がするもの。

池田

まさに松陰先生の遺訓「切磋講究」ですね。

藤本真衣

せっさこうきゅう??

渡部

仲間に触れて心を磨き合っていけという、松陰先生の残した言葉だよ。そして死に至るまで他念なく突き進めって教え。

池田

ボクからも本当にありがとうございました。

藤本真衣

うわぁ、なんか感謝する方が感謝されて、ちょっと照れくさいです。思想家の池田貴将さん、異端児の渡部麗さん、本日はどうもありがとうございました。
私も私の“志”を持ってこれからもこのグラコネを頑張っていきたいと思います!

左から池田貴将 、藤本真衣、渡部麗

【参考URL】「池田貴将オフィシャルWeb」 「レキシズル」

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