つながるをつくる。株式会社グラコネつながるをつくる。株式会社グラコネ

勝手にGracone対談

勝手にGracone対談

真鍋大度

Rhizomatiks

Biography
Daito Manabe | Rhizomatiks Research
Tokyo-Based Media Artist、DJ 、Programmer
2006年Rhizomatiks 設立、2015年よりRhizomatiksの中でもR&D的要素の強いプロジェクトを行うRhizomatiks Researchを石橋素氏と共同主宰。プログラミングとインタラクションデザインを駆使して様々なジャンルのアーティストとコラボレーションプロジェクトを行う。米Apple社のMac誕生30周年スペシャルサイトにてジョン前田、ハンズ・ジマーを含む11人のキーパーソンの内の一人に選出されるなど国際的な評価も高い。
2008年、自身の顔をデバイスとして用いて制作した『electric stimulus to face-test』 は世界の30都市以上で発表されてきた。その後 Ars Electronica(Linz)、STRP Festival(Eindhoven)、Resonate(Serbia)、Sónar(Barcelona) などの海外フェスティバルに数多く招聘され、様々なインスタレーション、パフォーマンス作品を発表。石橋素氏との共作『particles』は2011年、Ars Electronica Prix Interactive部門にて The Award of Distinction(準グランプリ)を受賞。同部門において2012年に『Perfume Global Site』、2013年には『Sound of Honda / Ayrton Senna1989』が Honorary Mentionを受賞。またインスタレーション、データ解析を担当した『Sound of Honda / Ayrton Senna1989』は2014年 Cannes Lions International Festival of Creativityにおいて Titanium & Integrated部門グランプリ、8部門でゴールド6つ、シルバー6つを含む15の賞を受賞している。
文化庁メディア芸術祭においてはこれまでに大賞2回、優秀賞3回、審査委員会推薦作品選定は8回を数える。
DJのキャリアは20年以上。国内ではFlying Lotus、Squarepusherをはじめとした海外アーティストのライブに出演し、海外の音楽フェスティバルからも数多く招聘されている。
また国内外のミュージシャンとのコラボレーションプロジェクトも積極的に行い、Nosaj Thing、FaltyDL、Squarepusher、Timo Maas、岡村靖幸、やくしまるえつこらのミュージックビデオの監督のほか、坂本龍一とのインスタレーション作品『Sensing Streams』、Nosaj Thingのライブセットのビジュアルディレクションとプログラミング、Perfumeのライブ演出の技術面を担当している。
2011年よりダンスカンパニーELEVENPLAYとのコラボレーションをスタート。新たな身体表現を発明するためにコンピュータービジョンや機械学習技術、ドローン、ロボットアームなどのテクノロジーを用いて作品制作を行う。Sónar(Barcelona)、Scopitone(Nantes)、Mutek(Mexico City)等のフェスティバルで作品を発表し、WIREDやDiscovery Channel等、国内外のメディアで賞賛を受ける。

藤井隆嗣 / 篠原裕幸

SIVIRA Inc. Co-Founder & CEO

藤井隆嗣
少年時代に、ジュニアオリンピックで日本一を達成。しかし、日本一を目指した先に世界一は無かったことに気づき、競技を引退。19歳、大学在学中にインターネットに魅せられ、世界に新しい常識を創るべく起業。日本初の紙ナプキンメディア「ナプメディア」や、世界初のマスクブランド「pico」等、数々の事業で結果を残し、事業売却を経験。その実績を認められ、ダボス会議で有名な世界経済フォーラムから、GlobalShapers20代日本代表に選出される。売上約10億円超まで成長させ上場を目指すかどうかの岐路に立たされた時、「世界に新しい常識を創る」という初心を思い出す。初志貫徹するために、SIVIRAを創業。

篠原裕幸
6歳の時、自宅にあった Macintosh に出会い、コンピューターでものを作る喜びを経験する。11歳の時、テレビで見た Netscape と、Marc Andreessen が起こした革命に強い衝撃を受ける。そして、中学生時代。アメリカ西海岸を訪れ、後にドットコムバブルと呼ばれる現象を目の当たりにする。その時、テクノロジー業界での起業という生き方を決意する。帰国後、ソフトウェアの開発に没頭。19歳で起業し、モバイルアプリ、クラウド、IoT 等複数のスタートアップに携わり、日本、シンガポール、台湾、アメリカで起業をする。現在は、2013年に立ち上げたビットコイン関連ニュースサイト BitBiteCoin.com をきっかけに、ビットコイン及びブロックチェーンの事業に力を注いでいる。ブロックチェーン研究開発スタートアップ SIVIRA Inc.の共同創業者。Airbnb で暮らすホームレスでもある。あと、エヴァンゲリオンの記事が人気。

藤本真衣

本日のグラコネ対談は、SIVIRA株式会社の藤井さん、篠原さん、そしてライゾマティクス株式会社の真鍋さんをグラコネします!!実はこの対談は2015年12月の収録したものです。
色々な事情があり世に出すタイミングが1年後になってしまいました。
その間、このグラコネ(ご縁)がきっかけに真鍋さんが出展される世界規模の展示会にSIVIRAが開発したアプリ「SoulGem」も出展したり、真鍋さんは引き続きご活躍で「リオデジャネイロオリンピック」のフラッグハンドオーバーセレモニー演出など大活躍でした!1年前の対談ですが、今でこそ読む価値ありです!! それにしてもSIVIRAのお2人が語られるヴィジョンがブレていないという事にも私は感動いたしました・・・。それでは、グラコネ対談スタート!!

”地球に元々ある機能を探す”

藤井

我々は”地球に元々ある機能を探す”ということをやっています。どういうことかと言うと、ビットコインが出てきたときに我々はすごく衝撃を受けたんです。誰も管理してなくても、自律的に機能している。そしてマイクロペイメントが可能ってなった時に、これってもともと地球にあった通貨と言っても過言ではないと思ったんです。

”フィンテックはあくまで一例にすぎない”

藤井

世の中的には今ブロックチェーンと言ったら、フィンテックになるんですけど、それは違うと思います。フィンテックはあくまで一例であって、我々はどちらかというと、地球にもともとあった機能を探しているんです。 だから、初めに何からしようかなって思ったときに、ブロックチェーンはもっと広い範囲で使われて、インフラになっていくと信じてスタートしました。

篠原

本当に、人々がブロックチェーンを意識しないでも使っている状態にしないといけないんです。若者が普通に生活していたら、ブロックチェーンの恩恵を受けていたというような。そうなっていかなければいけないんです。だから、我々の仕事は何なのかを明確にすれば、ブロックチェーンをどれだけセクシーに表現するかということになる。我々が一番初めに手掛けてたSoulGemっていうアプリがあるんですけど、これは愛がテーマです。LGBTの方を含めて、愛ってあるかないかなのに、誰かに証明を貰わなければならないとか、それってやっぱ変だよねって。愛があるなら、地球に刻もうよ。それが、恋愛とか結婚とかのあるべき形じゃないのか。誰かに認証してもらうとか、中央集権的なものを消していきたい。そこで、作ったのがSoulGem。要は、結婚するときにブロックチェーンに”私たちは結婚しました”っていうのを刻むわけです。その事実はこのアプリを作った我々でも消せないし、誰からどう見てもあなたたちは結婚している。こういうふうにすることによって、みんなが楽しそうに使ってるだけで、実はブロックチェーンというものを使っているという状態にしたいんです。我々が一番初めに、ブロックチェーンをセクシー表現するって決めたときに、これだと思ったんです。

篠原

僕は閉じ込められることに対して異常な反発がありまして、とにかく今の中央集権の仕組みを破壊したい衝動に駆られ、いわゆるハッカーマインドみたいな感じで追い求めていて、いろんなことやりました。その中でビットコインが登場したときに、いよいよ来たなと感動を覚えたんです。そしてその後、一緒にSIVIRAを立ち上げました。最初にまさに藤井が言った通り、ブロックチェーンそのものは社会構造を変える力を持ってる技術であり、インターネットの誕生に匹敵するイノベーションだけども、それがフィンテックとかメインに語られている事はおかしな話で、インターネットが軍事利用しかされてないのと同じ状況になっていると思っています。これを一般の人がおいしく食べれられるようにしないといけない。そうなると、どこまでセクシーに持っていけるかが鍵になります。例えば子供達が何も知らずにブロックチェーンを使うようにするにはどうすればいいのかということで、国や政府が認めなくても、愛をブロックチェーンに刻めるようにした。良いか悪いかはわからないですけど、とりあえず1週間くらいで誕生しました。

真鍋

簡単に自己紹介します。2013年にtradersという東証のリアルタイムデータを音と映像に変換する作品を制作して美術館で発表したのですが、この作品の延長上に位置する作品を作りたいなと考えてブロックチェーンについて勉強しているところです。

篠原

今でも鮮明に覚えてますよ!テレビで観てました。

藤井

非常にわかります!大発明だった!

真鍋

ありがとうございます。このときはキュレーターの長谷川さんから社会問題を一つ取り上げて作品にして欲しいというオファーを受けたんです。そこで、人間とAIの戦いが起きているものを一つ取り上げようと考えて、株の自動取引に着目して作品を作りました。
東証の取引をビジュアライズするだけでなく、自動取引をするボットを開発してボットが取引を行う様子をビジュアライズすることで人間と機械との戦いを表現できると考えたのですが、法的な問題もあって仮想取引のみを行いました。ヨーロッパでも展示して欲しいという話が来たのですが、更新頻度の高いリアルタイムデータを取得するためのAPIを用いることが難しいこともありビットコインでやれればと考えたのがきっかけです。

篠原

通貨という使い道だけではなくて、ブロックチェーンを使うといろんな契約とか取り決め事を電子化して保存することもできます。著作権情報の管理とかデジタルコンテンツの管理をブロックチェーン上で行えば、管理者不在でも経済が回り、嘘偽りの無い仕組みを実現することもできます。

真鍋

契約とかで使われている例はあるんですか?

篠原

今はまだ数が少なくて、例えば書類、土地の売買とか車の売買とか、そういう契約をブロックチェーン上で管理することは技術的には可能ではあるんですけど、結局のところ土地の所有権とか車の所有権って各国の管轄で登録をしているので、ブロックチェーンを使うと言っても不完全なんです。一方でデジタルコンテンツだけであれば、完全な契約の形態をすべてブロックチェーンで管理できるので、徐々に出てきています。まだこれからというところですけどね。今のところはブロックチェーンで実現しているものは通貨、仮想通貨がほとんどです。

藤本真衣

今後は、契約の管理に使われていくようになるんですかね。

篠原

なると思います。我々はそっちになるというのを前面にしていて、例えばニューヨーク中心にですけど、ウォールストリートで銀行間取引をブロックチェーンで管理しましょうっていう取り決めが発表されたのが、一番いい例だと思います。一番お金儲けが上手い人たちが、ニューヨークが一番最初に、シリコンバレーより先に、ブロックチェーンに飛びついたっていうところが僕は興味深いと思っています。日本でも、証券取引所がブロックチェーンを使った実験をはじめているんですけど、要はこれができると、証券会社や銀行が不要になったりするわけです。このままじゃ自分たちが絶滅するとわかっているところがまず、契約の管理、売買に導入することを目指して動いています。あとは時間の問題で、各地域や法の整備が追いつけば、あるいは追いつかないうちにどっか違うところでグレーゾーンでやり始めるかもわからないですけど、あらゆる契約がそっちに行くんじゃないかなと思っています。

真鍋

その法の整備的なとこでいうと、例えば株の売買でも自動取引ってまだ法の整備が追いついていないですよね。アルゴリズムでは許されるけど、人間がやったらダメみたいなこともあります。ビットコインで問題になりそうなことは何でしょうか。

篠原

ひとつは、やはり国という意味でいうと課税の問題が一番多いですね。ビットコインを物とするのか、お金とするのかの判断にもよるのですが、日本に限定して言っても、ビットコインによる収益が課税対象となるのかどうか、という問題があります。そしてもっと大きな問題が、国をまたいだ取引です。中国の取引所と日本の取引所で売買した場合、どうなるのか。個人取引のレベルを超えた大口の取引を継続してやった場合はどうなるのか。全く対応をしていないと、急に税金を払いなさいって来ることはあり得る話です。それを明確にしている取引所もありますし、取引量が増えるからとグレーのまま突っ走っているところもあります。そもそも仮想通貨が絶対NGって言ってる国もあるので、そういう社会の仕組みとのコンフリクトは実際に起こってるし、これからそれが顕在化していくと思います。

藤井

ニューヨークだと、取引所の側に厳密なレギュレーションが設けられてるので、ニューヨークのユーザーが使う場合は、そのレギュレーションに乗っ取った取引所しか運営できないようになっています。株や為替の取引所をこれから開設するのと同じくらい、ちゃんとルールを守らないといけなくなるので、ニューヨークのユーザーをボイコットするという流れもあったほどです。

真鍋

メディアアートの作品の多くは基本的にデジタルデータなので、コピーすることができますよね。その特徴を踏まえると、今後の新しい作品の発表の仕方とか、作品の管理の仕方が、ブロックチェーンの登場によって変わってくると思うんです。実際にそういったサービスってありますか?

篠原

めちゃくちゃあります。話遮って申し訳ない!!

 
一同:笑
篠原

ゲームのリアルマネートレーニング、現金によるアイテムの交換は禁止されていても横行しています。けど、ブロックチェーンを使えば、運営事業者にもメリットがある形で、デジタルコンテンツを管理ができます。転売されても、二次三次流通しても、全部オリジナルの作者のところに著作権料が落ちるようにすることも不可能ではないです。デジタルコンテンツをブロックチェーンで管理すれば、コピーされてもオリジナルコンテンツのIDさえわかれば、コピーされた事実はわかるし、そこから派生したものもわかるので、大元に料金の一部を払うということも実現できる。DRMのように誰かが管理しなくても。これからはVRコンテンツも1から流通する土壌が整っていくと思うので、僕らがやりたいのは、そこで販売するコンテンツをブロックチェーンで管理するということです。

真鍋

それは僕らが作っている作品の流通にも革命が起きるかもしれませんね。コピー可能なデジタルデータのアート作品はエディションをつけて販売するなど、かなり古典的な付加価値のつけ方をしていますが、ブロックチェーンを用いて作品の販売だけでなく鑑賞を管理することで、既存のプラットフォームに対応していない作品の販売が出来そうですね。

篠原

今、ホロレンズとかオキュラスとかありますけど、ホロレンズの方の可能性で、ARでメガネをかけた時にその人の服の柄が動的に変わるとかも、技術的には実現できると思うんです。メガネをかけてる間だけ服が特定のブランドになるコンテンツを作ったら、コンテンツの作者に僕がその服着た瞬間にお金が落ちるとかできると思いますし、その服貸してよって言われたら、1時間貸してあげるとか、あるいはコピーしてあげるみたいな。それをやりたいとずっと言ってたんです。目に見えてる世界で。デバイスがコンタクトレンズにまで小型化されれば、コンタクトレンズをかけてる限り見てる世界のほとんどのモノの柄とかが、見ている人によって違うようにもできますよね。支払いの仕組みも含めて、それは実現可能だと思うんです。

藤井

VRとかARとか、FaceBookやMicrosoftも本気になってるので、対象となるユーザーや、市場規模は広がっていきます。あとはコンテンツを作る人、そのコンテンツを管理したい人たちと僕らは組みたいんです。その流通プラットフォームをブロックチェーンで実現したい。

21 bitcoin computerの経営戦略とは?

真鍋

これ買ってみたんですけど。(※21 bitcoin computer)

篠原

僕らも速攻で買いました。

真鍋

まだ使いこなせてないですけど、結構流行ってるんですか?

篠原

いやまだまだです。21(Twenty One)はこのデバイス自体をはやらせようとしているわけではないので、まずはビットコインの使い道をみんな考えられるように、技術者を囲い込みたいんですよ。21はステルス企業としてやっていたときに、いきなり120ミリオンドルくらい調達してるんですけど、シスコとかクアルコムのような圧倒的な影響力を持った株主がいること考えると、これからやることがある程度見えてきます。今はビットコインのマイニングができますという製品なんですけど、これを使えばビットコインのネットワークを使って独自のiTunesミュージックストアみたいなデジタルコンテンツ管理プラットフォームも作れますよとか、チュートリアルが出てるんです。けど、実質21が出しているチュートリアルって全部、え、なにそれ?みたいなものなんです。決済にビットコイン使ってるだけやん!みたいなたいしたことないことしか載ってなくて。いまはこれを作ってどんなことができるかといったアイデアを出したり、デベロッパーマニュアルを発信しているんですけど、彼らの最終目的は全然そんなところじゃないです。調達金額とか出資企業、VCを考えるとそんなことは絶対ないので、まず目的その1は、こういうふうにブロックチェーンが使えますっていうことをエンジニアにどんどん考えてもらって、こんなことすればデジタルコンテンツ管理できちゃいました!わーい!っていう人をたくさん呼ぶこと。21のアークティクチャーや思想に親しんだ開発者にどんどん入ってきてほしいんです。加えて、21は実際にモジュールの状態で販売してある程度実績も作って、製品のコンセプトを証明しようともしていると思います。彼らのソフトウェアで、なんでもマイニングマシン化してしまうのが目指している方向性だと思いますし、それを最後にはチップにして、圧倒的なエネルギー効率を実現するところが目標だと思います。株主構成を考えると、Androidのスマートフォンに21のチップが搭載されて、Android携帯すべてがブロックチェーンネットワークに繋がっていますっていう状態にすることも大いに考えられます。そして、Androidのネットワーク上では非中央集権の著作権管理の仕組みができましたとか。さぁここで何を販売しますかと。あるいは、すべてのAndroid端末は少額のビットコインを充電中に採掘して稼いでいます。それを使ってIoT機器とどのような通信、価値の交換をしますかとか。そんなことをやりたいんじゃないかなと僕は想像してるんですけど。それを踏まて、僕らもちょっといろいろと実験してるって状態ですね。

真鍋

現状では、普通にラズバイが入っていて幾つかプリインストールされてるだけだなーという印象でした(笑)

篠原

アメリカのAmazonのレビュー見て笑ったんですけど、高級なラズバイをありがとうございましたっていうのがありました(笑)エンジニアを囲い込む戦略だと思うので、彼らの一番のコンテンツはデベロッパーマニュアルだと思うのです。ラズパイをつかってできることをわざわざこれでやらせてるのは、ブランディングのためと、ここに来ればわかるよ、ここに来ればデベロッパーネットワークあるよと発信しているんだと思います。公式スラックチャンネルとか見ててもそんな感じで、ここに来て質問すればなんでも教えてあげるよみたいにして、エンジニアをどんどん囲い込んで、イノベーティブなことが出たときに21が一気に攻めていくのだと思います。

真鍋

いろんなことが動いてますね。

藤本真衣

真鍋さんから見た今のビットコインとかブロックチェーンに関して、それを取り上げること自体が重要ということですか?何を探してるのかなって聴きながら思ってたんですけど、どの段階なのかとか。そもそもビットコインなのか、それとも仮想通貨なのか、ブロックチェーンなのか。

真鍋

そろそろテーマを絞らなくてはいけないんですけど、アート作品なので何か面白い問題提起ができるのが良いんですよね。この間のtradersはこれからの面白い問題の一つに人間と人工知能の関係というものがあって、2013年当時一番興味深かったのが株の自動取引だったんです。東証にプレゼンに行ってオフィシャルにAPIを使わせてもらえるように出来たことが大きかったのですが、リアルタイムにデータを受信してビジュアリゼーションする仕組みを作りました。あとは、自動取引のシステムの設計ですね。これは実際の売買を行うことは出来なかったので、実際のデータを用いて仮想的に取引を行うものを作りました。映像や音に変換して作品にするというのは美術館で発表する際のフォーマットというか、自分の作品の特徴を出すためにそうしているわけですが、本質的には、作品制作を通じて金融取引とテクノロジー、今の言葉で言えばフィンテックについて学びたかったというのがあります。映像や音は自分がディレクションするとどうしてもあんな感じになるのですが、一番後回しにして最後に作り込むことが多いですね。情熱大陸の通りです(笑)

藤本真衣

見ていてドキドキしました。

真鍋

僕らの制作手法はお互いのスキルを分かっているので途中の細かいチェックとかはあんまりやらないですよね。学芸員の方にはご心配をおかけしてしまいました。
tradersの時は尹さんという専門家に監修をして頂き、法に抵触しないギリギリのラインはどこか、APIを使うのであればどこが良いかなど細かくアドバイスを頂きました。
ビットコインでも同じでどのAPIが一番使いやすいかというところをまずはリサーチして、そこから徐々に試しながら作るものを模索していく形ですかね。欲を言うと仮想通貨を作れれば面白いと思いますが、まずはビットコインの自動取引と、それの可視化からスタートです。

グラコネ対談後編に続く!

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